はじめに:職場のモヤモヤ、一人で抱え込んでいませんか?

「同僚の仕事のやり方に納得できない」「上司の意見にモヤモヤする」。
あなたは、職場の人間関係の悩みで、こんな気持ちになったことはありませんか?
多くの社会人が抱えるこの悩みは、時に仕事へのモチベーションを大きく低下させてしまいます。
特にHSP気質のSEである私自身も、以前は職場の人間関係のモヤモヤを一人で抱え込みがちでした。
自分の感情が揺さぶられるたびに、頭の中では思考がグルグルと巡り、どうしたら良いか分からなくなることがよくありました。
今回は、そんな職場の人間関係の悩みをAIを活用して客観的に分析し、自分なりに納得できる対処法を見つけた私の体験談を紹介します。
まず、私が今回悩んだ同僚の仕事のやり方と、私自身のやり方について説明します。
同僚の仕事のやり方(推進・分担型)
私の同僚は、仕事の案件を立ち上げる際には非常に積極的で、スタートダッシュは誰よりも早いです。しかし、その後の実行フェーズになると、勝手に(承認を得ているわけでもなく)自分の仕事ではないと判断し、周囲に丸投げする傾向がありました。
私としては、突然仕事を「押し付けられている」と感じ、正直あまりいい気持ちにはなれませんでした。チームとして一緒に作り上げていくというよりも、タスクだけが降ってくるような感覚に、不満が募っていったのです。
私の仕事のやり方(協調・責任完遂型)
一方で、私自身の仕事の進め方は、チームメンバーと協力し、一つのタスクを最後まで責任を持ってやり遂げるスタイルです。
「一緒に作業していくことを良しとしている」という価値観が強く、途中から投げ出されることに抵抗を感じていました。案件の立ち上げから完了まで関わることで、品質にも責任を持ちたいと考えていました。
同僚のやり方への不満が募り、ついに私は上司に相談しました。しかし、上司の言葉は私の予想とは少し違うものでした。
上司は、「同僚のやり方も悪いわけではなく、ああいうやり方もある。配下のメンバーにドライに振る行為は、ビジネスマンとして間違っていない。必要なところは真似すべきだ」という見解を示しました。
この言葉に対し、私は「納得できない」という強いモヤモヤを感じました。
「自分のやり方が否定された?」「なぜ、不満を感じる私の方が変わらなければいけないのか?」という複雑な感情が頭の中を駆け巡りました。上司が言う「ドライであれ」という言葉も、私には冷たく感じられ、どう受け止めていいか分かりませんでした。
このような感情が渦巻く中、私は一人で考え込まず、AIに相談することにしました。AIは、私の感情に左右されず、客観的な視点を提供してくれる「心の壁打ち相手」です。
AIに相談!感情を脇に置き、客観的な分析を依頼
私はAIに、同僚の「推進・分担型」と、私の「協調・責任完遂型」のそれぞれのメリット・デメリットを客観的に分析してもらいました。
AIは、以下のような分析結果を示してくれました。
- 同僚の推進・分担型のメリット
- 案件の立ち上げが早く、タスクの早期分解・割り振りが可能。チーム全体のタスク処理スピードを上げる可能性がある。
- 同僚の推進・分担型のデメリット
- 丸投げと感じられると、引き継がれた側の不満やモチベーション低下を招きやすい。責任感が希薄に見える場合がある。
- 私の協調・責任完遂型のメリット
- アウトプットの品質維持、チーム内の信頼関係構築、案件全体への深い理解と責任感。
- 私の協調・責任完遂型のデメリット
- 一人で抱え込みがちで、タスク処理の限界がある。チーム全体での効率的なタスク分散が進みにくい場合がある。
AIが示したのは、「どちらのやり方にも一長一短がある」という、非常に中立的で冷静な視点でした。
感情的になっていた私にとって、この客観的な分析は、状況を整理する上で非常に役立ちました。
AIとの対話を通じて、私は「どちらかのやり方が完全に正しいわけではない」という新しい視点に気づくことができました。上司の言葉も、私自身の価値観も、それぞれの正しさがあるのだと理解できたのです。
上司の意図をAIと再解釈
AIは、上司が「ドライであれ」と言った背景には、「効率性」や「チーム全体でのタスク分散」といったビジネス的なメリットに注目していた可能性があることを整理してくれました。
私が重視する協調性ももちろん重要ですが、上司はチーム全体のパフォーマンス向上も求めているのだと理解できました。
また、「ドライ」という言葉も、単に「冷たい」という意味ではなく、「感情に流されずに客観的に役割やタスクを見極める」という、より広い意味で捉え直すことができました。
AIは、「ドライな視点を取り入れつつ、あなたの協調性を活かす」という、両立可能な考え方を提示してくれたのです。
AIとの対話がなければ、私はずっと上司の言葉を「自分のやり方への否定」として受け止め、モヤモヤし続けていたかもしれません。AIは、私と上司の間にあった「価値観のギャップ」を埋めるための橋渡し役となってくれました。
AIとの対話から導き出した「価値観の統合」という視点を元に、私自身が納得できる具体的な行動プランを立てました。
1. 同僚の「推進力」をポジティブに取り入れる
丸投げされることに不満を感じるのではなく、同僚の「案件を素早く立ち上げる推進力」という良い点を認め、それをチーム全体のメリットとして活かすことを考えました。
- 事前に役割と担当範囲を明確に話し合う
- 同僚が案件を立ち上げる段階で、「このタスクの初期設定は私が担当します。その後の〇〇という部分は、私の専門性を活かして担当したいのですが、いかがでしょうか?」というように、協調性を保ちつつ、具体的な担当範囲を事前に話し合うようにしました。
- タスクの細分化と共有
- 同僚がタスクを振ってきた際も、ただ受けるのではなく、AIに相談してタスクを細分化し、どこまでが私の担当で、どこからが他者の担当かを明確にする練習をしました。
2. 上司との「対話の質」を高める
上司がなぜそのやり方を良いと考えているのか、その背景をより深く理解するために、積極的に質問する姿勢を持つようにしました。
- 具体的な質問で背景理解
- 「〇〇の件でご相談なのですが、あのやり方はチーム全体にとってどのようなメリットがあるとお考えですか?もう少し詳しく教えていただけますか?」と、質問の仕方を工夫しました。
- 代替案の提案
- 自分の価値観(責任完遂、協調性)を伝えつつ、同僚のメリットを自分のやり方で実現する代替案を提案するように心がけました。
- 例えば、「同僚の〇〇さんのように、案件の初期スピードを重視しつつ、その後の連携は私の方で△△の形でサポートし、品質向上に貢献したいと思います」といった形で、前向きな姿勢を示す練習をしました。
3. AIを「納得感」を得るまで使い倒す
今も職場でモヤモヤすることがあれば、すぐにAIに状況を吐き出し、客観的な意見や複数の選択肢を求めるようにしています。
- ロールプレイングでのシミュレーション
- 上司や同僚との難しい会話を想定し、AIに「〇〇と言われたら、どう返答するのが最適か?」とロールプレイングのように対話シミュレーションを行うことで、実際のコミュニケーションでの不安を軽減できるようになりました。
おわりに:AIは職場の「人間関係の壁」を壊す最高のツール

AIは、私の感情的な対立を客観的な分析に変え、建設的な解決策を導き出すための強力なツールとなりました。
「自分のやり方を無理に曲げる必要はない。しかし、他者の良い点や上司の意図を理解し、それを自分の強みと組み合わせて活かすことはできる」。
この気づきは、私にとって大きな心の支えとなっています。
50代からのキャリアにおいて、職場の人間関係の悩みは避けて通れないこともあります。
しかし、AIを「最高の壁打ち相手」として活用することで、感情に振り回されることなく、冷静に、そして建設的に問題と向き合うことができます。一種のクールダウンですね。
AIと共に、あなたの職場の「人間関係の壁」を乗り越え、ストレスを減らし、より豊かなキャリアを築いていきましょう!