50代シニアSEが振り返る:心身の不調からの職場復帰と、手探りで模索した日々

🚨 本記事に関するご注意 本記事は、大規模プロジェクト等の経験を持つ筆者の過去の個人的な体験談と、心理学に関する個人の学習に基づく情報共有を目的としています。心身の不調やコンディショニングに関するご判断については、必ず専門の医療機関やカウンセリング機関にご相談ください。

前回の記事では、HSP気質なシステムエンジニアが直面しがちなプレッシャーや、自信を取り戻すアプローチについてお話ししました。

今回は、その続きとして、過酷な現場を経て心身のバランスを大きく崩し、会社を1ヶ月休職した後に職場復帰を果たしてからの歩みについてお伝えします。

復帰後、不安と焦りの中でどのように過ごし、どのような行動を起こしたのか。当時の体験を振り返ります。

目次

1. 職場復帰から数ヶ月:不安とコンディショニングの支え

心身の不調から職場を離れた後、約1ヶ月の休職を経て半ば無理な形で職場復帰を果たしました。

「これから本当にやっていけるのだろうか」という不安が常に頭をよぎる日々でしたが、復帰当時は「毎日定時に上がる」という制限が設けられていたため、過去のような残業過多な日常に戻ることはなく、その点だけは救いでした。

  • 当時の状況と不安:
    • 休職直後は思考がまとまらず、仕事がまともにできない状態でした。同じ職場に理解のある仲の良い先輩がいてくれたおかげで、手厚くフォローしてもらいながら何とか業務を進めることができました。
  • 専門的なサポートとの付き合い方:
    • 心身の調子を整えるためのお薬を服用しつつ、不安感を和らげるためのケアも可能な限り調整していました。しかし、仕事をしたり先輩と昼食に行ったりする中で原因不明の身体の不調(吐き気など)が続くことがありました。後から振り返ると、自分では気づかないうちに無意識の強い不安感に苛まれていたのだと分かります。この時期は無理をせず、専門的なサポートや薬の力も借りながら慎重に過ごしていました。

2. 異動を前にして募る焦りと「独自の思い込み」

同じプロジェクトで数ヶ月間リハビリを兼ねて仕事をしていましたが、思うように成果を出せないもどかしさが続きました。「このやり方で本当に合っているのか」「結果はこれで大丈夫なのか」と強い不安に駆られ、上司に何度も質問しては鬱陶しがられて落ち込む、という悪循環を繰り返していました。

そんな中、部署異動の話が浮上します。

  • 異動に対する恐怖:
    • 「今の職場ですら満足にできていないのに、新しい環境で一から業務を覚えてやっていけるのか」「定年まで自分は仕事を続けられるのだろうか」「家族を養っていけるのか」といったネガティブな思考が頭から離れませんでした。
  • 焦りから生まれた行動:
    • 何とかしなければならないという強迫観念に駆られ、ネットで勉強法やスキルアップに関する情報を探し漁るようになりました。学歴コンプレックスもあり、「このままではIT業界で生き残れない」という焦燥感に満ちた毎日でした。

そして、この強い焦りから、当時自分なりに導き出した「ある独自の思い込み」に行き着くことになります。

「心身を深く痛めて頭が真っ白になり、働けなくなったということは、脳のどこかが傷ついておかしくなってしまったのではないか。それなら、脳を酷使するような新しい学びを取り入れることで、何かが変わるのではないか」

今冷静に振り返れば全く論理的ではないのですが、当時の当事者にとっては、すがるような思いで導き出した仮説でした。

3. マインドマップとの出会いと、思い切った講座への参加

「脳を動かして回復させたい」という思いでネットを徘徊し、たどり着いたのがマインドマップでした。

思考を脳内の構造に近い形で描き出し、記憶の整理や発想を助けるとされるこの手法を、「これを取り入れることでダメージを受けた状態から抜け出せるかもしれない」と考えたのです。本を読み漁り、見様見真似で書いてみるものの、当時の不安定な精神状態では明確な手応えは得られず、かえって焦りを強める結果にもなりました。

それでも「何かを変えなければ」ともがき続けた結果、ネットで見つけたマインドマップの無料紹介講座に思い切って申し込むことになります。

  • 初めての外部の学び:
    • 学生時代の塾を除き、社会人になってからは会社の外部研修に参加した程度だった私にとって、自分のお金を払って自発的に外の学びの場に飛び込むのは初めての経験でした。精神的に余裕がない状態の中、非常に大きな勇気がいる決断でした。
  • 恩師との出会い:
    • その講座を開催していた玉川(現:玉村)一郎先生との出会いが、その後の人生を大きく変えるきっかけとなります。どん底で、不安や焦りを抱えた状態で飛び込んだ私を、講座の場は温かく受け入れてくれました。

4. 当時の経験から得られたもの

コンディションの回復という観点だけで見れば、当時のこうした突飛な行動が直接的な解決になったわけではありません。しかし、結果として副次的に得られた大きな財産がありました。

  • 思考の整理スキルの向上:
    • マインドマップを実務やノートテイキングに取り入れたことで、複雑な情報を整理する力がつき、記憶の定着や仕事の効率化に良い影響を与えました。
  • 普段出会えない人たちとのつながり:
    • IT企業のサラリーマンという狭い世界に閉じこもっていた自分が、経営者をはじめとする多様なバックグラウンドを持つ人たちと出会い、安心安全な場でワークを経験できたことは、自己肯定感が下がり切っていた私に小さな自信を与えてくれました。
  • 当時の講師の存在:
    • 後から先生に「当時はすごい目で睨んでくるやばい受講生だと思っていた」と聞かされたほど、必死な面持ちで参加していた私を受け入れてくれた寛大な環境が、心を少しずつほぐしてくれました。

まとめ

振り返ると、心身の不調から復帰した直後の私は、不安と焦りから手探りで泥臭くもがき続けていました。一般的には「そんな行動しない」と言われるような遠回りをたくさんしましたが、外の世界へ一歩踏み出したことが、結果的に閉塞感から抜け出す小さな糸口になりました。

もし今、同じように仕事やメンタルの不調で苦しんでいる方がいれば、無理をしすぎる必要はありません。ただ、ほんの少し視点を変えて外のコミュニティや新しい思考の整理法に触れてみることも、長い回復のプロセスにおいては何かのヒントになるかもしれません。

ここまでお読みいただきありがとうございました。少しでも、同じような境遇の方の参考や励みになれば幸いです。また次回。

この記事を書いた人

たなやん
  • システムエンジニア歴20年以上
  • 2年でうつ病を完全寛解
  • 現在はうつ病以前よりメンタルを楽に仕事に従事中
  • HSP気質を持つもそれも力に!
  • 心理学系講座講師

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